美の価値観と経済成長 第15回|サラリーマンと風俗【4/n】


芦名:

アメリカ行った経験がやっぱり大きかったかな。

やっぱそのアメリカに行ったことが、アメリカを知れたわけでは全くなくて。

今まで育ってきた環境と違うんだ、ってことを知れたっていう。

もう本当にそれだけ。


坂梨:

うんうん。


芦名:

要は時間を守るっていうのが当たり前だったことが、

時間を守らない奴がいるんだ、とか。


吉岡:

あぁ。


芦名:

何だろう。

人の話は礼儀正しく聞くっていうのが常識で生きてた中で、

テーブルの上に足を上げながら聞くっていう奴もいるんだ、とか。

あ、こんな言い訳を平気でするんだ、とか。

なんかそういう常識が常識じゃないっていうのを知った時に、

あぁすべて作られてるなっていうことを

僕はすごく何だろう、ショックだったというか。


吉岡:

なるほどね。あぁ。


芦名:

あ、これもう1回、1からちょっと考え直さなくちゃダメだな、

僕が今まで25,6年間ぐらい培ってきたものをすべて白紙にして、

何が本質で何が本質じゃないのかっていうことをもう1回分析し直さないと、

これ仕掛けられねーなと思って。


吉岡:

うん。


芦名:

つまりそれを仕掛ける人間が、情報を色々作って、生活習慣病とかもそうだし、

鬱っていうのも数年前にはなかったのになんで今あるのか?とか。


吉岡:

はいはい。


芦名:

じゃあなんで日本が地震の報道をこれだけ過度にするのか、とか、

なんで北朝鮮の報道をこんなにするのか、とかもうすべてに理由があったりとかして。

じゃあアメリカではどこが報道されてるかって言うと、結局チャイナっていう。

じゃあメディアっていうのは何なのか?とか、なんかそういうのをすべて洗いざらい考え直すきっかけになったかなっていう。


坂梨:

うーん。すごいですよね。


芦名:

というのはすごく僕はすごく面白いなっていう。

多分普通の人は考えるのも面倒臭いなとか思うと思うけど。


坂梨:

面白いな。なんか考えたとしても答えが見つからないから。

なんか諦めちゃいますよね、1個手前で。

なんでこれってこうなんだろう?ってなった時に、

多分人って思うんですけど、それを言語化ができないし、答えがないから。


芦名:

大体Googleに聞くよね。


坂梨:

そうですよね。で、Googleに聞いた時に、ものによると思うんですけど、

理解が及ばないっていう。

で、しかも理解が及ばないものに対して面白いと思うか。

だから理解が及ばなかった時に、あぁじゃあ違う事象が起きたとしたら、

っていう。まぁあんまり実のない話。まぁそうですね。


芦名:

でもやっぱその、知ってる人に聞くっていうのは一番早くて。


坂梨:

そうですね。


芦名:

僕も本を全く読まないけど、本を読んでる人に話ができれば、本をめちゃめちゃ読んでる人に聞くっていう。

だから例えば、僕がアメリカ行った後、東南アジアを色々行った時、タイに行った時に、タイのフードメニューって、普通日本って、要は電通が言うシズル感とかあるじゃない。

要は、ステーキだったらステーキがスゲーおいしそうにシズってるって業界用語か。

その何だろう。照りのあるような感じとか。



坂梨:

照りの(笑)


吉岡:

ジューシーな感じ。


芦名:

ジューシーな感じ。いやこれ明らかにジューシーじゃないか、みたいな。


吉岡:

はいはい。


芦名:

というのがないんですよ、タイって。

もうそれは魚のお店だったんだけど、お皿の上に、何だろう。

魚がドン!

これを煮るなり、焼くなり、みたいなメニューなんですよ(笑)

全然おいしくなさそうっていう。

だからそのアートとか良く見せるとか、デザインとかっていう文化が全くないっていう。


吉岡:

うんうん。


芦名:

意味わかんないじゃないですか。


坂梨:

はいはい。


芦名:

で、それを、スゲー気になるんですよ。え、なんでタイは。むしろ東南アジアこういう系ない。

で、僕は電通のアートディレクター、芸大出身、東京芸大出身の奴とかにそういうの聞くんです。

なんだこのアート。タイから連絡して、LINEして。これなんでこんなフードメニューがこんな感じなの?これなんでなの?って。

そしたら、要はその、アートとかデザインの考え方が違くて、むしろ日本もそういうデザインとかっていう思考がそもそもなかったと。

で、まぁ昔はフランスとかみたいな話をして、あぁなるほど、みたいな話を聞いて。

そこから自分でフランスの、フランスを調べたりとか色々していく中でわかったのは、例えばフランスだったら要は結局ビジネスで。

どうやって人を呼ぶか。どうやって物を売るかっていうことをしないと経済が盛んにならないと。

で、例えばフランスとかだったら、フランスだと日本のしょうもない絵がフランス持って行くと3万で売れる、みたいな。


吉岡:

うんうん。なんで?


芦名:

なんでかっていうとフランスはもう幼きし頃から絵画に価値があるって刷り込みをされまくってる国なんですよ。

それ本当かどうかわかんないですよ。僕は別にフランスで生まれ育った訳じゃないんで。


坂梨:

まぁ歴史ですよね。


芦名:

そう。そうすると、皆がそれに金を出すっていう習慣がもうあるっていう。


吉岡:

あぁ。


芦名:

で、例えば、韓国と台湾。

今韓国がバコーンと来てるけど、LGとかサムスンとか。

で、韓国と台湾のその経済レベルって同じくらいだったんですよ。

で、今韓国がそのバコーンって、電化製品で突き抜けてるんだけど、なんでかっていうと、まぁ両方同じぐらいのレベルだった時に、

韓国は、あ、かっこいいっていうことが結構大事なんじゃね?ってことに気付いたっていう。


吉岡:

うんうん。


芦名:

台湾というのは、かっこいいとかじゃなくね?だってデザインに金出してデザイナー金払う。え、めっちゃ赤字じゃん。経費半端ねーじゃん。


吉岡:

うんうん。はいはい。


芦名:

こういう綺麗なフードメニュー作りましょう、いやいや金かかるじゃん、ってやらなかった国。

韓国は、え、それ金かかるけどかっこいいっていうだけで買うのかな、っていう所で結局差がついたっていう。

LGが生まれたりとか、サムスンが生まれたりとか、まぁ今だったらハイアールが生まれたりとかまぁ色々あると思うんですけど。

そういうふうにして、そのデザインとかで、アートとかっていうその感性、かっこいいとかっていうだけで、売上が変わってくるっていう。

めちゃくちゃわかりやすい話で言ったらアップルとかがそうですよね。


吉岡:

うんうん。


芦名:

ただパソコンが丸いっていうだけで、あぁー!買いたい!買いたい!って。


吉岡:

なるほどなぁ。


坂梨:

まぁそうですね。

なんかアートとかデザイン性って結構人間的な感覚値で言うと、

まぁ仮に凡人が多いという前提で話すと、アートとかデザインってちょっと後ろに、なんか優先順位としては後ろな気がしていて。

例えば、その韓国の話でLGとかサムスンもそうですけど、なんかその韓国の政府が民間に金を投じて、でっかくなったじゃないですか。

で、金があるから結果論その優先順位も全部クリアできるっていう。


吉岡:

うんうん。


坂梨:

感じで、で、最終的にアートにも金が及んでいって。で、デザイン性いいね、みたいなのもあるのかなって今思いました。

で言うと、なんかその優先順位を、が、多分色んな項目あるじゃないですか。売れるものとか皆に好かれるものって。

だからどこにアートとかデザイン性ってあるんだっけ?っていうのは、多分文化の違いだし、歴史もあると思うけど。

ちょっと遅れてる、遅れてないっていうような議論は多分もしかしたらその台湾の話も、タイの話も、もしかしたらあるかもしれないですよね。


吉岡:

うんうん。


坂梨:

っていう。


芦名:

なんかその何が美しいか、何がかっこいいかっていうのはもちろん時代だったりとか、民族、生活様式によってもちろんそれは変わると思うんだけど。

なんかその、美しい、かっこいいものがイケてるっていうのは多分どの時代も変わらないというか。

そこにビジネスをやる人もお金を費やすべきなんだ、って気付いた順に

今、国が発展してる気がする。


坂梨:

そうですね。だからその優先順位を上げた人がどんどん勝つっていう。


吉岡:

うんうん。


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