プロの詐欺師は立件できない 第22回|ゴーンとRIZAPとプロの詐欺師【5/6】
芦名:
で、プロの詐欺師って立件できないんで。
吉岡:
へぇー。え、どういうこと?もうあなたのせいですよってこと?
芦名:
いや、例えば。
吉岡:
騙そうとして騙した訳じゃない、みたいな話?
芦名:
あぁそうです、そうです。騙そうとして騙した訳じゃないし、
お金を振り込んでるのはあなたじゃないか、っていう。
僕が強制的に振り込ませたわけじゃないっていう。
吉岡:
うんうん、うんうん。なるほどね。
芦名:
っていうパターンもあるし。
だからあなたが購入したんでしょう?って。
だってリスクがあるってあなたも知ってるでしょ?っていう。
吉岡:
うんうん、うんうん。
芦名:
で、もしここでなんかあの、
リスクの説明をしなかったら違反になったりするんですけど。
吉岡:
うんうん。
芦名:
リスクの説明をしていれば違反にならなかったりするんですよ。
吉岡:
ふーん!なるほどね。
芦名:
はい。で、これを金融商品を扱っちゃうと、
金融商品取引法か何かでしょっぴかれるんですけど。
吉岡:
あぁ、はいはい、はいはい。
芦名:
でもそれが金融商品じゃなくて例えば吉岡さんヘリコプター買わない?って。
で、これ皆に貸したら、ヘリコプター乗りたい人今東京多いのよ、とか言って。
吉岡さん、あの、1口500万でいいわ、って。500万出してくれたら毎月50万入ってくる、って。
え、10ヶ月で元取れるの?ってなるじゃないですか。あぁそう、全然取れる、全然取れる、って。俺もやってるし、みたいな。一緒に買わない?とか言って。
で、吉岡さん、あぁわかったって言って、これ出すじゃないですか。
吉岡:
うんうん。
芦名:
吉岡さんは、ヘリコプター買っただけなんですよ。
吉岡:
はいはい、はいはい。
芦名:
だから詐欺でも何でもないっていう。
吉岡:
あぁー。え、で、50万入ってくるの?
芦名:
いや、なんか最近使わないみたい。誰もね。
吉岡:
ハハハ!
芦名:
っていう話じゃないですか。
吉岡:
ハハハ!なるほどね。
芦名:
結構誰がケツ持ってんのかっていうのがすごい大事ですよね。
吉岡:
あぁー。
芦名:
で、その、この500万どう?っていう僕も騙されてる可能性もあるんですよ。
吉岡:
あぁー。
芦名:
僕もやってて。ねずみ講みたいに。
吉岡:
うんうん、うんうん。胴元が別にいてね。
芦名:
そうです、そうです。っていう詐欺被害がもう後を絶たないですね。
吉岡:
へぇー。
芦名:
あと何だっけな。あ、そう、あとは多いのあれですね。
成金とかを狙って、吉岡さんいきなりバーンと稼ぐじゃないですか。
吉岡:
うん。
芦名:
したら、吉岡さんこうこうこうで、って。吉岡さんのビジネスがさらに加速しそうなおいしい話を持ってくるんですよ。
吉岡:
はいはい、はいはい。
芦名:
例えば何だろうな。吉岡さんがスーパー秘書特集を今度GQでやると。
吉岡:
うんうん。おぉ!
芦名:
で、僕がGQの編集長ですって言うんですよ。
吉岡:
すごいね。
芦名:
すごいですよね。
で、吉岡さんもこの瞬間に、僕が本当にGQの編集長なのかって裏取らないんですよ。
吉岡:
はいはい。
芦名:
なんでかって言うと吉岡さんは自分のことがすごいと思ってるし、もう成金なった時だから。
吉岡:
うんうん、うんうん。
芦名:
あぁついに来たか、と。
吉岡:
はいはい、はいはい(笑)
芦名:
思ってる訳ですよ。
で、あ、吉岡さん。いつも噂はかねがね聞いております、みたいな。
私こういう者です、みたいな。よろしくお願いします、ってなるじゃないですか。
で、今度こうこうこういう特集を組もうと思っていて、
やっぱりその、エグゼクティブ秘書みたいな。やっぱ男性の秘書ってすごく珍しいですし。なんかそういう文化を作っていきたいんです、みたいな。なんかちょっとそれっぽく。
吉岡:
っぽい人ね(笑)
芦名:
で、吉岡さんのSNSとかも全部調べ上げられて、吉岡さんがどこに刺さるのかっていうのも完璧に研究してるんですよ。
吉岡:
うんうん、うんうん。
芦名:
で、吉岡さんが好きな言葉とかをわざと言ってきて、
そしたら吉岡さん「あ、この人わかってる」ってなるじゃないですか。
吉岡:
はいはい(笑)
芦名:
で、やっぱり吉岡さんはお目が高いですね、みたいな。
ここでめっちゃ共感を生むんですよ。
吉岡:
はいはい(笑)
芦名:
で、バチーンって共感生んで、
じゃあ今度海外でロケがあるんで、って言って海外の打ち合わせとかもするんですよ。
吉岡:
うんうん。
芦名:
めちゃくちゃワクワクするじゃないですか。
で、今度その秘書、やっぱニューヨークってそのビジネスのやっぱ中心だと思うんで、って。で、ニューヨークのここでまず写真を撮って、で、この後ここで、
ここ元々ステーキ屋さんなんですけど、ここのこっちに裏会議室があって、っていう。
これまだニューヨーク行ってないんですよ。
吉岡:
うんうん。アハハ。
芦名:
写真を並べられてるだけですよ、まだ。
吉岡:
(笑)
芦名:
みたいな話をするっていう。で、秘書クラブっていうのがあって、っていう。
吉岡:
ふんふん(笑)
芦名:
ここはあの、これ絶対誰にも言ってほしくないんですけど、
でも言って大丈夫かな…みたいなことをやる訳ですよ。
吉岡:
ハハハ、はいはい(笑)
芦名:
で、これ本当にあの、皆さんにお伝えできる訳じゃないんで、
あのまぁ1口500万円からなんですけど、こうこうこういうのがあって、
月利で8%で回るんですよ、って言ってくる訳ですよ。
吉岡:
うんうん。
芦名:
でもまぁ嫌だったら全然やらなくてもいいですし、
って言うと吉岡さんはなんか、え、そのクラブちょっと俺も入りたい。ニューヨーク、って思うじゃないですか。
吉岡:
うんうん。
芦名:
あぁまぁ500万くらいだったらいいっすよ、って入れちゃうんですよ。
吉岡:
あぁ、はいはい、はいはい。
芦名:
で、またその後もニューヨークの話とか色々する訳じゃない。
で、今度はここで、あ、すごく良いなんかオペラホールがあって、
ここもちょっとあの、外国人の社長さんと吉岡さんっていう体で、みたいな。
吉岡:
うーん!
芦名:
色々こう、色々打ち合わせがあって。
吉岡:
はいはい。
芦名:
で、そのうちに1ヶ月くらい経って、1か月後に500万入れて、8%で回るって言われるんで、40万が吉岡さんの口座に入ってるんですよ。
吉岡:
あぁ、ちゃんとね。
芦名:
ちゃんと。
吉岡:
で、うわーってなるじゃないですか。
芦名:
はい。あぁもちろん!って言って、要は8%なので、回収するのに13か月かかるんですよ。
吉岡:
うんうん、うんうん。
芦名:
でもずっと毎月40万入ってきてるんで、13か月目に吉岡さんは増額するんですよ。
吉岡:
ふーん!
芦名:
で、こっちから増額の提案があるんですよ。あ、この間私もなんか、この間私も追加で5000万入れさせていただいて、って。で、なんかあの、ホイットニー・ヒューストンとかもこの間入れてて、みたいな(笑)
吉岡:
(笑)
芦名:
マジか!みたいな、なるじゃないですか。
吉岡:
はいはい。
芦名:
そういう嘘の芸能人、有名人みたいな。で、ちょっと日本とはスケールが違う。そこに所属している吉岡、俺かっこいいみたいになるじゃないですか。
吉岡:
うんうん、うんうん。
芦名:
そうすると、あぁそうなんですね。吉岡さんもそれ、安心しきってるんで。
吉岡:
はいはい、はいはい。
芦名:
で、またぶっこむんですよ。3000万くらいボーンと。吉岡さんもう成金なってるんで。まぁ3000万くらい1年で稼げばいいかな、ぐらいの。
吉岡:
うんうん、うんうん。
芦名:
で、3000万の8%なので、240万毎月入ってくるんですよ。
吉岡:
うーん!(笑)
芦名:
あぁこれめちゃめちゃいいなってなるじゃないですか。
吉岡:
はいはい。
芦名:
で、今度1億とかボーンと入れるんですよ。で、毎月800万入ってくるんですよ。
吉岡:
やばいな。
芦名:
めちゃめちゃいいじゃないですか。で、1億入れた瞬間に飛ぶんですよ。
吉岡:
ふーん!ハハハ!怖っ!
芦名:
っていうのがプロのその詐欺のやり方なんですよ。
吉岡:
あぁー。じゃあおいしい思いをちょっとさせて。
芦名:
そうです、そうです。で、その詐欺師ってもう完璧にマーケティングしてきてるんで。
吉岡:
あぁ。
芦名:
吉岡さんだけを狙おうと思って、そこを、このプロで仕事、それを本職としてやってるんで。
吉岡:
うんうん、うんうん。
芦名:
吉岡さんを徹底的に分析して、どこに刺さるのか、どんなストーリーで持って行けばいいのかっていうスクリプトが全部あって、その通りに話して。
で、吉岡さんは本当にニューヨークに行くのかって話は全くしてないし、
僕が本当にGQの編集長かもまだ明確にはわかってないんですけど、
もう1年間位ずっとそう思い込んでるんですよ。
吉岡:
あぁー。すごいっすね。芦名さん詳しい(笑)
芦名:
というのは僕はそれではめられたんで、1回。