社長の上場狙い 第22回|ゴーンとRIZAPとプロの詐欺師【2/6】

吉岡:

もう1個ホットな話題で言うと、ちょっと。


芦名:

はいはい。


吉岡:

ライザップさんの。


芦名:

ライザップですね。


吉岡:

はい。


芦名:

ライザップ以前話さなかったでしたっけ。話したっけ。話してない?


吉岡:

話してないですね。この。


芦名:

話してない。なるほど。


吉岡:

この経営上の話について。


RIZAPグループは、パーソナルコーチによる指導で注目を集めましたが、2019年3月期の連結業績予想を下方修正し、営業損益が230億円の黒字から33億円の赤字に転落しました。業績の急伸と悪化の原因は「M&A経営」とその会計処理にありました

関連記事【RIZAP、下方修正の背後に「負ののれん」https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00119/00002/】


芦名:

まぁライザップ、ちょっとライザップの事一件と、

まぁカルロス・ゴーンの一件とは全く毛色が違いますけど。

要は、見栄張っちゃったって話ですね。


吉岡:

うーん!


芦名:

ライザップに関しては。


吉岡:

うんうん。見栄張っちゃった?


芦名:

要はその、まぁとにかく上場したいと。


吉岡:

うんうん。


芦名:

で、上場を目的にする社長すごく多いんすよ、やっぱり。

東京証券取引所に上場するっていうことがなんか1つの社長としてのステータス的な所はやっぱりこの社長界の中ではあって。

僕は全く上場とかどうでもいいんですけど。


吉岡:

うんうん。


芦名:

で、まぁおそらくですけど、これも完全僕の私見というか個人的な見解になりますけど、まぁまぁ上場したくて仕方がなかったんじゃないかっていう。


吉岡:

うーん。


芦名:

なんか何回か落ちてるみたいなんですよね。


吉岡:

あぁ申請して?


芦名:

はい。


吉岡:

あぁー。


芦名:

で、何とか東京証券取引所上場したいなって言って、札幌に確か上場してると思うんですけど。


吉岡:

うんうん。


芦名:

で、利益出さなくちゃいけないっていう、株価上げなくちゃいけないっていう、

もっとでかくしなくちゃいけないって言って、


吉岡:

うーん!


芦名:

その下心がちょっとやばいなっていう。


吉岡:

うーん。うんうん。


芦名:

要は赤字の会社を買ったりとか。


吉岡:

うんうん。


芦名:

赤字の会社を買うっていうことが問題な訳ではなくて、

その要は本来10億円する会社があるとするじゃないですか。


吉岡:

うんうん、うんうん。


芦名:

で、その本来って会社って買う時って10億円に対して

12億円とかで買ったりするんですよ。


吉岡:

あぁ、10億の価値の会社をね。


芦名:

はい。要はプレミア代を上乗せされるっていう。


吉岡:

はいはい、はいはい。


芦名:

でも例えば、10億の会社に価値がないと思ったら5億とかの価値になるんですよ。


吉岡:

うんうん。


芦名:

要は安くなっちゃうんですよ、売れないからって言って。

でもライザップそれを買うんですよ。で、本来10億する会社を5億で買えるじゃないですか。そうすると、5億得するじゃないですか。したら、その経常的には5億利益が出たっていうふうに決算書に上乗せされるんですよ。


吉岡:

あぁなるほどね。なるほど、なるほど。


芦名:

でも買ってるのに利益っておかしいじゃないですか。


吉岡:

うんうん、うんうん。


芦名:

でも決算書には利益って出るんですよ。

それを投資家の人達は、あ、ライザップグループ利益出てるよねって。


吉岡:

うーん!


芦名:

こっち10億買っただけなんですよ。


吉岡:

はいはい、はいはい。10億を5億で買っただけ。


芦名:

5億で買った。5億で買ったら5億の利益となる。何も生まれてないんですよ。


吉岡:

ハハハ。


芦名:

したら、投資家は、え、利益出てるじゃん。あぁすごいねって言って、

まぁ皆大体利益の所しか見ないですよ。売上がいくらで経費がいくらかって利益。

あ、利益率いいね。そこら辺しか見ないですよ。

あ、これ来るんじゃない?ここの会社、みたいな感じでボンと投げるじゃないですか。で、株価バンと上がるじゃないですか。

ライザップの株価が上がりました。これもう大衆心理で、皆がうわ、ライザップの株価上がってるよー!ってなって、ライザップの株買うんですよ。また上がるじゃないですか。


吉岡:

うん。


芦名:

それに味をしめて、もう1個10億の会社をバンと買う。10億の会社を5億で買ったら5億利益出るじゃないですか。

え、ライザップまた利益出たよ!って言って。これ行けんじゃね?!って皆が思うっていう。


吉岡:

はいはい、はいはい。


芦名:

で、皆がその株を買うじゃないですか。


吉岡:

うんうん。


芦名:

で、実際にその投資家に対するそのまぁ発表でも、こんだけ利益出まっせーってもう会社が公に発表してるんで、

投資家も、あぁそれは今のうちに買っとかなあかんわーって言って、皆こう買う訳じゃないですか。


吉岡:

うんうん、うんうん。


芦名:

って言ってそのバブルゲームが始まったという。で、結局なんか蓋を開けてみたら

50社。


吉岡:

約2年間で50社。すごいな。


芦名:

すごいですよね。


吉岡:

うん。


芦名:

っていうのを買いまくって。


吉岡:

うーん!


芦名:

でもそれってまぁ要はその10億の会社を5億で買って、5億利益が出ますよって。これはただの負ののれんっていう。


吉岡:

うーん、あぁ、そういうことですね。


芦名:

はい。


吉岡:

あぁー。18年3月期の営業利益136億円のうち74億がそうだったって。


芦名:

素晴らしいですね。


吉岡:

半分(笑)


芦名:

はい。それは、うわ、めっちゃ利益出てるなぁってなるじゃないですか。


吉岡:

なるほどね。


芦名:

っていうのを計画的にやってるとしたらすごくちょっと。


吉岡:

うんうん。


芦名:

信頼問題に繋がりますよね。


吉岡:

うーん!要はこう、水増しじゃないけど。見せ方の問題という。


芦名:

まぁまぁそうですね。


吉岡:

あぁー。見栄ね。なるほどね。


芦名:

っていうふうに僕は見てますね。

で、まぁそれでうまく上場できればよかったものの、もう1回始めちゃったもんだから、いやまだ行けるだろう。いやまだ行けるだろう。もう1社買え、もう1社買え、もう1社買えって言って50社位買っちゃったっていう。


吉岡:

うーん!


芦名:

いやその間にでも上場できるだろう。

いやもう1社買ったら多分そろそろ行けるんじゃないかって言って、結局行けなくて、

うわぁこれやばいなって言って、公認会計士的な会計事務所だったりとか、

カルビーから来た社長さんとかも、いやさすがにやばいっす。

いやちょっともう1社はやばいと思います、みたいな。


「馬鹿野郎、俺が責任者だ。買え!」


吉岡:

(笑)


芦名:

みたいな、そういうドラマを作れますよね。


吉岡:

ハハハ!


芦名:

「買うんだ!!」


吉岡:

また出てきちゃった(笑)


芦名:

で、買って、買って、買って、もうどうにも立ち行かなくなって、もう頭を下げるしかないっていう。すいませんでした。


吉岡:

うーん。なるほどね。


芦名:

まぁただその、すごく大事なのは、ライザップのあのフィットネス事業に関しては結構儲かってると思うんですよ。


吉岡:

うんうん。


芦名:

フィットネス、ライザップゴルフ、ライザップイングリッシュ。


吉岡:

なんかいっぱいありますね。


芦名:

あそこの結果にコミットまわりは結構いいと思うんで。


吉岡:

うんうん。


芦名:

そこはまぁ安泰っちゃ安泰なんじゃないですかね。


吉岡:

うーん。


芦名:

だから今このライザップの赤字問題で株価がバコンと下がっている時に、

買っておいたりするといいんじゃないですか。


吉岡:

うーん。


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